AirPods Proを買いました【争奪戦の勝ち方と超主観レビュー】
去る2019年10月30日に発売して以降、驚異的な人気を博して品薄が続いているAirPods Proを手に入れたので、今回の記事では入手までの経緯と、超主観的な簡易レビューを書いてみようと思います。
背景
自分の思考過程を残す意味で記事を書いている側面もあるので、まずは今回AirPods Proを買おうと思った経緯から書きます。
現在私が常に持ち歩いているイヤホンは2つあります。ひとつはfinal audioさんの「MAKE 2」という有線のイヤホン。
もうひとつは、Ultimate Earsさんの「UE900」をSONYのネックバンド型Bluetoothレシーバー「MUC-M2BT1」に繋げた半無線イヤホン。レシーバーからコードが伸びてはいるので、ワイヤレスではなく半無線という書き方をしています。
ロジクール UE900s Noise Isolating Earphones UE900s
- 出版社/メーカー: Ultimate Ears
- 発売日: 2014/05/09
- メディア: エレクトロニクス
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私、本来は有線派でして、iPhoneにイヤホンジャックがなくなったのでやむなく好きなイヤホンのドライバ部分だけでもなんとか、と思ってBTレシーバーを買った、というのがこの環境に落ち着いた理由でした。
そんな私が完全ワイヤレスイヤホンであるAirPods Pro購入を考え始めたのには、以下に挙げる3つの理由がありました。
1.iPhoneでしか使わないがあまりiPhoneで「ちゃんと」音楽を聴かない
有線派ながらiPhoneに3.5mmジャックがなく、変換端子もなくした実績があるのでやむなくBTイヤホンを使っていますが、この装備はあくまでiPhone用。
しかも、iPhoneでBTイヤホンを接続して何をしているかというと、ほとんどが映像作品を見ていて音楽はあまり聴かないのです。
つまり、BTイヤホンはiPhoneとの親和性が高ければよくて、音質は二の次である、というのがこれまでの生活の中から得た気づきとしてありました。
そこで、iPhoneとの親和性の高いAirPodsに目が向いたのですが、従来のものはインナーイヤー型が嫌いなので使う気になれなかったところ、カナル型が出たのでものすごく興味を持った、とあう次第です。
2.ネックバンド型であることのデメリットの実感
現在のBT装備はネックバンド型なのですが、イヤホンの紛失などが起きにくい反面、いくつかのデメリットがあります。
- カバンにしまうときに嵩張る
- 有線イヤホンのケーブルよりも洋服に干渉しやすい(パーカーなどは覿面です)
- 首元にボリュームがあるので、マフラーやネックウォーマーなど、冬の装いとの干渉が激しい
特に3番目が2019年11月現在の自分に刺さっています。肌寒い季節になってきましたが、首元の装身具との相性が悪い、つけはずしがいちいちめんどくさいのです。
また、なんだかんだでネックバンド型にはコードがあるので、冬場マスクをつける頻度が高くなると、マスクとイヤホンの順序を気にしないといけなくなるのが煩わしいんですよね。
これらの理由から、コードでデバイスと繋がれることなく、首元にもモノがない完全ワイヤレスに興味を持った次第です。
3.興味本位
ここまでに、Apple製品のシナジーに期待していること、ネックバンド型ではなく完全ワイヤレスの使用感を試してみたかったことの2点を述べてきましたが、実際のところはやはり、興味本位な部分がほとんどなのだと思います。
装着感がなく、ノイズキャンセリングをオンにして音楽を流さなければ耳栓としてもよいと噂のAirPods Proを使ってみたいというギークな気持ちもあり、購入することを心に決めました。
手に入れるまでの道のり
さて、買うぞと決めてからが大変。家電量販店を回ってみても見かけないから品切れ、新宿のApple Storeに足を運んでみても、見本はあるけれども在庫がないという状態でした。
予約はだいたいが1〜2週間先の次回入荷まで待たないといけないし、Apple Storeアプリから通販で入手しようとしても、こちらも到着予定日は2週間先くらいという状況。
時が解決してくれるのを待つしかないのか、とげんなりしていたところ、Apple Store新宿のスタッフのお兄さんがよいことを教えてくれました。「たまに入荷することあるので、朝だけ各店舗の在庫チェックしてみてください!」
そこから、毎朝のApple Storeアプリでの在庫チェックにトライすること3日目、ついに渋谷と表参道に在庫が!!(実は、初日に渋谷で在庫を見つけてバッグに入れるところまでは行っていたのですが、すこし考えようと寝かせていたらあっという間に売れてました)
即決済を行い、渋谷店で在庫を確保完了、そしてついに手元にAirPods Proがやってきたというわけです。朝入ってることもあるとチェックを勧めてくれたApple Store新宿のお兄さん、その節はどうもありがとうございました。
超主観レビュー
この記事をメモし始めたのは使って2日目のことでして、まだ使い始めて日は浅いですが、超主観で簡単なレビューを書いていきます。購入を検討しているいる方々の参考になったりならなかったりするかもしれません。
ペアリングについて
このテの機器って、ペアリングのために双方アクティブにしてナントカを長押しして〜、というすこし面倒なアクションが必要な印象がありました。
ですが、AirPods Pro、ケースごとiPhoneに近づけるだけで爆速でペアリング完了。Apple製品同士のシナジーは期待した通りでした。素敵。初回以後はケースから出して耳に着けるだけで自動的にアクティブになります。その間3秒くらい、すごい。
電池残量の確認もペアリングと同じように、iPhone本体に近づけてケースを開くだけで、ケースとイヤホンそれぞれの充電量を確認できます。こちらも簡単でよいですね。
ノイズキャンセリングについて
これまで、ノイキャンなんている?いらなくない?派でした。ノイズキャンセリングがありがたいと思ったのはアメリカに向かう長時間のフライトでの低周波の軽減だけです。しかもヘッドホンでした。
そのため、イヤホンでまともにノイズキャンセリングを使ったことがないことから精度等には言及できません。感性的な印象を書いていきます。
初日は夜、自分しかいない自宅で使いました。物音はほとんどないのであんまし意味ないですが(笑)。気を取り直して音楽を流さずにノイズキャンセリングをオンにして過ごしてみると、洗濯機や外の物音、換気扇の音などが消えて、びっくりするほどの静寂。無音状態。3万円の高級耳栓です。素直にすごいと思いました。
二日目、AirPods Proをつけて、ノイズキャンセリングもオンにして外に出てみると、車の通行音などが大幅に減衰していることがわかります。そのほか、イヤホンを外してみると車が通ってないのに物音が聴こえるなど、街中ってこんなにも音が溢れているんだ!という驚きがありました。耳栓として使って電車に乗ってみたところ、ノイズキャンセリングオンでもアナウンスは聞こえるうえ、冷暖房の音を緩和してくれました。
ノイズキャンセリングを使うと周囲の音のレベルが下がるので、流している音楽の音量が小さくても十分に聞こえるというのもよいです、耳に優しい感じがします。
ただ、絶えずそれなりの音がある環境で耳栓として使うと、ノイズを打ち消してなお残る成分がホワイトノイズのように聴こえてきますので、それが不快な人はいるかも。本来の用途に即して音楽を流せばそれでいい話なんですけどね。
外音取り込みモードについて
イヤホンの軸部分長押しで切り替えられるモードなのですが、個人的にはこのモードが結構刺さっています。
その名の通り、周囲の音を取り込んでくれるモードで、イヤホンを付けていないかのように周囲の音がクリアに聞こえる不思議機能です。イヤホン本体に組み込まれたマイクが拾った音を流しているらしいですね。人と話すのも全く不自由しないくらい、周囲の音がクリアに聞こえます。
正直、音楽のみを集中して聴くと言う観点ではあまり使い勝手は良くないのですが、このモードは私にとっては新しい音楽の楽しみ方を提示してくれていると感じます。
周囲の音を取り込むという性質上、外の環境音と音楽という2つのチャンネルがmixされて流れてくるわけなのですが、このとき、音楽の存在感は音量次第ではかなり薄くなり、真の意味で「Back Ground Music; BGM」になります。そうすると、例えば『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のように、車の通行音や鳥の鳴き声、人が営む生活音のような環境音と、それを邪魔しない絶妙な存在感でうっすらと流れるBGMが融け合った世界を感じられるように思います。
インスト曲や雰囲気系のゲームBGMでこの使い方で道を歩くと、自分がゲームの主人公みたいに感じられてバイブスがアガるので、自分にとって一番気持ちい曲、ボリュームを探しながら、是非、一度試してみていただきたいです。なんといか、MRとかARっぽい感じがします。
音質について
音質については味付け薄めなかんじで、可もなく不可もなくという印象です(あくまで超主観ですよ!)。
基本的に中域重視だと思いますが、ノイズキャンセリングをオンにして聴くと低域もしっかり聴こえるので、音楽をちゃんと聴きたい人は常にノイズキャンセリングオンを推奨します。ノイズキャンセリングオンだと高域もそこそこちゃんと聴こえます。
アダプティブイコライザーションという、イヤホンについているマイクで耳の中の反響をもとにいくつかの帯域を調整する機能があるそうですが、こちらは常にオン以外の選択肢がないので効果の程はあまりわかりません。オンオフ切り替えられるなら比較してみたかったですね。
音の立体感はあまり感じませんので、個人的には音楽を聴いていてすごく楽しくなる音かと言われると違うと言わざるをえませんが、それでもバランス良く鳴っていて決して悪い音ではないです。そもそも聴いている音源がiTunes Storeで購入したモノなので、FLAC音源で聴いてみるなど、音源を変えたら印象が変わる可能性はあります。あくまで参考程度ということで。
操作性について
一度説明を読む必要がある=直感的にすべて解決できるわけではない、ですが、操作は非常に簡単です。
イヤホンの幹?軸?の部分をクリックするか、長押しするかで操作をします。再生、曲の順送り・逆送りを1〜3回のクリックで操作して、ノイズキャンセリングか外部音取り込みかを切り替えます。
クリック間隔や長押し時に何と何を切り替えるか、などの細かい調整を、iPhoneの設定画面から左右それぞれで行うことができるのがよいです。ここについてもApple製品のシナジーはさすがだなと思います。
デバイスと明確な連携があるのか、汎用であるがゆえに「かゆいところに手が届く」を実現できないのか、このあたりのポジション取りの巧さがAppleだなーという印象です。
装着感について
再後に、装着感について。先に外音取り込みモードのときにもすこし触れましたが、軽量・小型かつ、フィットするイヤーピースの大きさをデバイス側で確認・調整できることもあって、装着感はかなり自然で、従来のイヤホン(有線や、試着させてもらった他社完全ワイヤレス製品)と比べるとつけている感覚はあまりありません。
その小型さから寝ホンとしても使えますし、現に私はベッドで横になりながら購入初日にノイキャン性能を試していたところ見事に寝落ちしました。寝ホン利用は紛失しそうで怖いですが……。
簡易レビュー 総評
充電の持ちなどは私の心の中にベンチマークがないですし、2日しか使っていないので判断できず、電池持ちで困ったことはありませんでした!くらいしか書けないので、今回のレビューには含めませんでした。
6項目(それも多少粒度が違う…!)しかレビューしておりませんが簡易レビューを総括いたします。
- ペアリング:初回設定も、設定後の毎回の利用時も、非常に簡単。素敵。
- ノイズキャンセリング:個人的には必要十分、音楽の音量を稼ぐ役割も持つので、常時オンでも良いかなと思います。
- 外音取り込みモード:私の中ではBGMモードです、新しいイマーシブ体験はこっちの方向かもしれません。AR・MRっぽいです。
- 音質:可もなく不可もなく。薄味シンプル。
- 操作性:見て説明書なしでわかるほど直観的ではないですが、覚えるのも使いこなすのも非常に簡単。操作可能な項目が多くないのもいいんだと思います。
- 装着感:軽量・小型で装着感は薄く、寝ホンにもつかえるほど。
すこしお高い買い物にはなりましたが、買ってよかったです。この記事がどなたかのご参考になることを願って。